Aufwieder Sehen

今シーズンのF-1世界選手権も昨日のブラジルGPを持って終了しました。
結果は昨シーズンの王者アロンソが2年連続でタイトルを決めました。
僕としてはシューマッハの逆転勝利に一縷の望みをかけていたのですが、予選ではまさかのマシントラブルにより10番手スタート。
しかし決勝では圧倒的なスピードでみるみる順位を上げていき、もしかすると逆転勝利のための絶対条件である1位でチェッカーフラッグを受けることも可能になるかもしれないと思っていた矢先、タイヤがバーストしてしまいました。
これでチャンピオンシップが絶望的になってしまいましたが、ここからがすごかった。
最後尾まで落ちてしまいましたが、チームのコンストラクターズタイトルのためと、自身の最後の走りを飾るために、諦めずに攻め続け1台また1台と抜き去り、残り4周のところでライコネンオーバーテイクして4位にまで浮上。このレースを最後に現役を引退するドライバーとは思えない完璧な抜き去り方でした。
シューマッハといえばポールからスタートして、そのまま独走してフィニッシュするというイメージで、今日のレースはあまり彼らしくない展開でしたが、ライバルに競り勝ってどんどん順位を上げていったこのレースはレーサー冥利に尽きるというか走っていてとても気持ちよかったでしょう。
事実、走り終えてヘルメットを脱いだ彼の表情はとても清清しいものでした。

レース前は彼にタイトルを置き土産に引退して欲しい思っていたのですが、チームスタッフに涙声で感謝の言葉を伝えるアロンソや喜びを爆発させて表彰台に立つマッサを見ていたら、この若者達がこれからのF-1を引っ張ってくれるんだと思いアロンソが勝ってよかったと思いました。
シューマッハとしても16年間王者として君臨していたF-1の世界を次世代のドライバーたちに任せるためには負けないと安心できなかったでしょう(笑)

とにもかくにもF-1史上最高のドライバーが速くて美しいレースをしてそのキャリアを終えてくれたことをとても嬉しく思いました。
ジダンのようにあれだけ偉大だったのにあのような形で終わってしまった選手もいるので・・・