the Mona Risa

Berryz工房のファースト写真集の話をしましょうか。

全寮制の初中等教育機関を喚起させる衣装及び背景は、非常に二次元チックであり、ともすればロリコンの性的妄想を援助するだけのものにしかなりえないわけですが、被写体の表情、ポーズ、角度、光のあて加減等により、この時期の少女達にしか出せない美しさというものをナチュラルに(お上品に)表現できているのではないかと思います。

グループショットはメンバー同士手をつないでいるカットが多いのですが、よく見ると手をつないでいないメンバーもいて、それはカメラマンに注文されて手をつないでいるのではなく、そのときの自然な欲求で(ほぼ無意識と思われる)つないでいるからではないのかと推察するのですが、だとすると根源的な不安からくる他者の存在を確認したい、ひいてはこの世の中での自分の存在を確認したいという、まだ自我が不安定な時期特有の行動の表れではないかとも思われます。

個人的にダイジェストは26P目の梨沙子のソロカットです。
ピンクの花柄のTシャツを着て無造作に立っているだけのものですが、あからさまな笑顔でもなく無表情でもないその表情が絶妙です。
しばらくこの写真を眺めていたら涙が溢れてきました・・・
なぜだか自分が赦されたような気がしました。
生まれて初めて癒しの意味がわかりました。

果たしてこの写真集は彼女達の魅力をあますことなく伝えきれているのかどうかはわかりません。
この写真集に芸術的な価値があるのかどうかもわかりません。
この写真集で自分を慰めることもできません。

ただこの初めての写真集は梨沙子Berryzのメンバーにとってきっと宝物になるでしょう。
ならば自分にとっても宝物です。

そんな風に思った昼下がりの午後でした。